【レビュー】スタティック
アドリフトクルー
113gの「着る空気」。
汗かきの私が辿り着いた
理想の行動保温着
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私は暑がりで汗かきです。冬の登山でも、歩き始めればすぐに体が熱くなって、上着を着たり脱いだり——その繰り返しが、小さなストレスでした。
「冬でも、着たまま行動できる保温着が欲しい」。そんな私が辿り着いたのが、STATIC(スタティック)の「アドリフトクルー」です。真冬の山行にはほぼこのフリースを着ていますが、屋久島の縄文杉トレッキング(往復22km)にも、防寒着として連れて行きました。軽量化が戦略だったあの山旅で選んだこの一枚を、じっくりレビューします。
「オクタ」ってどんな素材?
メッシュなのにフリース

アドリフトクルーに使われているのは、帝人(テイジン)が開発した「Octa(オクタ)」という素材。繊維の断面がタコの足のような8本の突起を持つ中空構造で、外側はメッシュ、内側はフリースのような起毛になっています。
驚くのはその軽さで、重さは公称で約110g。一般的なフリース(300g前後)の3分の1ほどしかありません。手に取ると「スケスケで頼りない?」と思うくらい薄いのに、着ると内側の起毛がふんわりと暖かい——不思議な着心地です。

実際にそれぞれの重さを計量してみました。結果は以下の通りです。



- STATIC アドリフトクルー(S):113g
- パタゴニア R1エア・ジャケット(キッズXXL):296g
- モンベル クリマプラス ニットカーディガン(L):305g
アドリフトクルーの113gという軽さが、他のフリースと比べても圧倒的であることがよく分かります。
※R1エアとクリマプラスは前開き(ジッパー・スナップ)付き、アドリフトクルーはかぶりタイプなので単純比較はできませんが、それでも半分以下の軽さです。
162.5cm・Sサイズの着用感

カラーはピンク、サイズはS。ユニセックスで大きめの作りのため、Sサイズでも体のラインを拾わず、余裕でインナーを着ることができます。
なお、私のピンクは現在は販売されていないようです。現行のカラー展開は、すぐ下のリンク先でチェックしてみてください。
その日の気温に応じて、以下のようにインナーを使い分けています。
- モンベル:ウィックロン半袖Tシャツ
- モンベル:ジオラインライトウェイト(7分丈・長袖)
- スーパーナチュラル:メリノウール50%長袖シャツ
軽くて、風が抜ける。
汗かきの私にちょうどいい
まず驚いたのは、その軽さです。着ていることを忘れるくらいで、ザックに入れてもかさばりません。
そしてもう一つの特徴が、風を通すこと。保温着なのに、メッシュ構造のおかげで行動中の熱がこもりません。汗かきの私は、冬でも歩いていると暑くなってしまうのですが、アドリフトクルーは着たまま歩き続けられる。「脱いだり着たりの繰り返し」から解放されたのが、何より嬉しいポイントでした。
吸汗速乾性も優秀です。汗をかいても生地が汗を溜め込まず、すぐにドライな状態に戻ってくれるので、汗冷えの心配なく歩き続けられます。
寒いときは、
ティフォンを重ねる
「風を通す」は行動中には長所ですが、立ち止まって休憩するときは、そのままでは寒く感じることもあります。
そんなときは、上からミレーのティフォン50000を羽織ればもう寒くありません。風を防ぐシェルを重ねた瞬間、オクタの起毛が溜めた熱で一気に暖かくなる——この「アドリフト+ティフォン」の組み合わせが、私の寒い季節の基本形です。
正直に:気になるのは
「生地の繊細さ」
とても気に入っていますが、正直気になる点も。生地が薄くて繊細なので、岩や枝に引っ掛けないかは、いつも少し気にしています。藪っぽい道では、上に何か羽織るなど、扱いに気を使う一枚ではあります。
ただ、2年半使用して今のところ引っ掛けもなく、購入した当時の状態を保てています。首回りの伸びもありません。
お手入れも簡単

お手入れに特別なことは必要ありません。私は洗濯ネットに入れて、洗濯機で洗っています(30度以下で)。速乾性を長持ちさせるため、柔軟剤は使わないでくださいね。漂白剤もNGです。干すときは、風通しの良いところで陰干しに。
デリケートに見える生地ですが、お手入れは普通の化繊ウェアと同じ感覚で大丈夫です。
アドリフトクルーは
こんな人におすすめ
- 汗かきの人(冬でも歩けば暑くなる人。着たまま行動できます)
- フリースの重さ・かさばりが気になる人(113gは別世界です)
- 着脱の回数を減らしたい人(「暑い→脱ぐ→寒い→着る」の繰り返しから解放されます)
- レイヤリングを楽しみたい人(シェルと重ねた瞬間の暖かさは感動ものです)
おわりに
「軽い、蒸れない、そして重ねれば、確かな温もりが身体を包む」。 STATICのアドリフトクルーは、これまでのフリースの常識をそっと塗り替えてくれる、まさに「着る空気」そのものでした。
かつて山を歩くたび、何度も繰り返していた「暑くて脱ぎ、寒くて着る」というあの小さく、せわしない煩わしさ。 そこから解放されたとき、目の前に広がる景色と、自分の呼吸に向き合う時間は、驚くほど静かで贅沢なものに変わりました。
冬の冷たい風に吹かれながら、行動中の汗冷えに悩んでいるあなたへ。 ぜひ、この驚くほどの軽さと、風が抜ける心地よさを体感してみてください。
次の山行であなたが踏み出す一歩が、もっと軽やかで、もっと自由なものになりますように。
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