【レビュー】靴難民の私がたどり着いた
「ALTRA ローンピーク8」
〜軽くて、幅広の足に合う一足〜


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ALTRA ローンピーク8を横から見たところ

登山靴ではなく、トレイルランニング用のシューズ「ALTRA(アルトラ)ローンピーク8」。買ってから2年以上が経ちましたが、低山も、旅行も、日々のウォーキングも。ほとんどこの靴ばかり履いています。

「最高の一足」にはまだ出会えていない私が、なぜこの靴を履き続けているのか。正直なところを書いてみます。

購入のきっかけ:
熊野古道での気づき

熊野古道の石段と杉並木

以前、熊野古道を歩いた時は「AKU(アク)」のトレッキングシューズを履いていました。まだ登山経験も浅かったため、長距離ではあるもののアップダウンの少ないルートを選択。

その時、「もっと軽くて、そのまま旅行にも履いていけるような靴はないかな」と探して出会ったのが、このローンピーク8でした。

靴選びの難しさ:
体調の変化と「靴難民」への道

実は、以前はAKUの靴で足が痛くなることもなく、とても調子良く歩けていました。

しかし、乳がん手術後にホルモン剤を服用し始めたことで、体重増加と足のむくみが出現。それまで履いていた靴が合わなくなってしまったのです。ここから私の「靴難民」としての苦労が始まりました。

私の足の特徴は、「横幅は広くなったけれど、踵(かかと)は細いまま」という状態。横幅に合わせて靴を選ぶと踵が遊んでしまい、擦れて靴擦れ(マメ)ができてしまいます。

これまで試してきた靴たちも、一筋縄ではいきませんでした。

  • キャラバン C1_02S……3Eで幅広のため勧められましたが、踵のホールド感が強すぎてマメができてしまいました。私の踵には大きすぎたようです。友人に譲りましたが、足に合っていたようで、快適に履いているとのことです。
  • モンベル マウンテンクルーザー400 ワイド(Men’s)……レディースにワイドがなくメンズを試しましたが、踵が細い私の足に合うはずもなく……(ショップで調整してもらった際、ご好意で返品対応していただき本当に助かりました)。
  • メレル モアブ3 ワイド……上記の2足よりはマシだったものの、やはりマメはできてしまいました。この靴は今も履いています。

「最高の一足」にはまだ巡り会えておらず、友人に相談したところ「足のトラブルがない人の方が珍しいよ、トラブルがあるのが普通だよ」と言われました。この言葉は、かなり救いになりました。私だけじゃないんだって。

それでも、あきらめずに自分に合う靴を探し続けています。

サイズ選び:
実寸22.5cmで、24cmを履いています

サイズは、身長ではなく足の実寸で書きます。その方が参考になると思うので。

私の足の長さは実寸22.5cm。ローンピーク8は24cmを履いています。 普段の靴も23.5cmか24cmを履くことが多いです。そして甲高です。

私は試着せずに買いました。 ローンピークは横幅が大きいから、普段履いている24cmにしました。

履く靴下の厚さでも変わりますし、何より足の形は人によって違います。私に合った数字が、そのまま誰かに当てはまるとは思えないのです。

参考までに、私の場合はこんな感じです。

  • 靴下……登山用のものを履いています。ただ、この靴には厚すぎる靴下は合わないと感じています。
  • ……ローンピークは、甲の部分がそれほど高くありません。靴の紐を通す穴が並んでいるパーツを「羽根(フェイシング)」と呼びますが、私のように甲が高いと、甲が高くない方より少し羽根が開く気がします。とはいえ紐で調整すればいいので、履いていて困ったことはありません。

ローンピーク8の魅力:
足幅・軽さ・速乾性

使い分けの基準は、標高です。1000m以上の高山にはミドルカットを履いていきますが、それ以外の山、旅行、そして日々のウォーキングでは、この靴ばかり履いています。

足幅が広く、踵にマメができない

ローンピーク8を履いた足元を上から見たところ

アルトラの靴は「フットシェイプ」という、つま先が自然に広がる形をしています。横幅が大きくなった私の足でも、窮屈さがありません。

そして意外だったのが。幅を優先すると踵が遊んでマメができる——それが私の靴難民の原因だったのに、ローンピークではマメができたことが一度もありません。

ただ正直に言うと、踵がぴったりホールドされているからなのかは、自分でもよくわかっていません。むしろ素材が柔らかいので、当たっても痛くない。だからマメにならないのかな、というのが今の実感です。

とにかく軽くて履きやすい

足取りが本当に軽くなります。実際の重さを計ってみました。24cmで片足232gです。軽い!

私のように筋肉が少ないタイプだと最初はふくらはぎに負担を感じるかもしれませんが(かかととつま先の高低差がない「ゼロドロップ」というフラットな構造のためだと思います)、これで歩く練習をしているうちに徐々に筋肉がついてきた気がします。

はかりに乗せたローンピーク8。片足232g

驚異の速乾性

雨模様の上高地・河童橋

上高地でずぶ濡れになった際、ホテルでインソールを外して乾かしておいたら翌朝には完全に乾いていて驚きました。防水でない代わりに、入った水がちゃんと抜けていく。この速さは、登山靴では考えられません。

山で沢に入って足の横側が少し濡れた時も、歩いているうちに自然と乾いてしまいました。

(私が履いているのは「ローンピーク8」です。リンクは現行モデルの「9+」になります)

気になる点と、
履きこなしの工夫

もちろん、いいところばかりではありません。

柔らかさと、下りでの挙動

岩場も登れますが、アッパーが柔らかいため「足をぶつけないか」少し心配になります。また、靴の中(足先)が自由でゆとりがある構造のため、傾斜の急な下りでは足が靴の中でかなり動いてしまいます。

そもそもローカットなので、ミッドカットの登山靴のようなホールド感はありません。靴紐をしっかり締めても、ミッドカットより足は動きます。ここは構造の違いなので、そういうものだと思って付き合っています。

インソール|ヤマップのBMZから、
ニューバランスへ

以前ローンピーク8に入れていたYAMAP限定のBMZインソール

以前は、登山の時だけBMZのインソールを入れていました(普段は入れていません)。YAMAP限定のモデルです。

足が靴の中で動くのを抑えてくれるのと、岩や石の感触がダイレクトに伝わってこなくなるのが、入れていた理由です。ただ少し厚みがあるため、踵の位置が少し上がったように感じていました。

もうひとつ、前から「硬いな」とは思っていました。里山くらいの距離ならいいのですが、長く履くと足裏が痛くなることが分かってきました。

富士山の前に新しく買ったキーンの登山靴が足に合わず、結局ローンピークで登ることにしたとき、インソールも替えて行こうと思って探しました(→ 富士山の持ち物と服装)。

富士山の砂地の登山道を、ローンピーク8で歩く

ネットで「ローンピークは中で滑る」と書いている人がいて、私も同感でした。その人が入れていたのが、ニューバランスのライトウエイト インソール。それを購入しました。サイズはSです(靴は24cmを履いています)。

ニューバランス ライトウエイト インソール。表面と裏面

ヤマップのものと比べて薄いので、踵が浮くことがなくなり、履きやすかったです。全く滑らないかというと、ローカットなので靴の中で足が動くのは仕方ありません。でもこれからは、この組み合わせで履くと思います。

ソールの減り

歩き方の癖もありますが、左の踵側が少し早めに減ってきている印象です。とはいえ、見た目でわかるほどではありません。 ほんの少しの差です。

ローンピーク8のソール。MaxTracのラグパターン

2年以上使ってみて|
へたりや劣化は?

トレイルランニングシューズは寿命が短い、という話をよく聞きます。私も買うときは少し心配でした。

でも、山も旅行も日々のウォーキングも、2年以上この靴で歩いてきて、目立った変化はありません。 クッションがへたった感じもなく、買った頃と同じように歩けています。

こまめに洗っているので、においも気になりません。

はっきり変わったのは2つ。ひとつは、インソールに書かれていた文字が完全に消えたこと。 毎日のように足が乗る場所なので、当然といえば当然です。機能には何の影響もありません。

ローンピーク8の踵の内側。布の部分が少し破れている

もうひとつは、富士山で履いたあと、踵の内側の布の部分が少し破れました。 左の踵のソールが早めに減っていることを考えると、歩き方に癖があるのかもしれません。2年以上履いていて劣化もしていますし、富士山はハードな山行だったので、当然かもしれないとも思っています。

ソールの減りは、先に書いたとおり見た目ではわからない程度です。

お手入れ|
丸洗いしています

この靴の気楽なところは、丸洗いできることです。革でもゴアテックスでもないので、気を使わずに洗えます。

汚れがひどいときは、こうしています。

  1. 水を流しながらブラシで土を落とす
  2. 水に中性洗剤を入れて洗う
  3. 何度かすすぐ
  4. タオルでよく拭いて、陰干し

特別なことはしていません。ほかのギアのお手入れと、ほとんど変わらないと思います。

汚れがひどくないときは、ブラシや、濡らしたキッチンペーパーなど「捨てられるもの」で拭くだけで済ませています。

丸洗いしても、翌日にはもう使えます。

最新モデルへの期待と、
次の「最高の一足」を求めて

ローンピーク8は軽くて旅や低山に最適で大好きな一足ですが、靴探しの旅はまだ続いています。

現在は最新の「ALTRA Lone Peak 9+」が登場しており、アウトソールがVibram® MegaGripに変更されました。縫い目のないオーバーレイとリップストップメッシュで耐久性が上がり、中足部や踵周りのフィット感も向上。2重構造のトゥガードが、つま先を広い範囲で保護してくれるそうです。

ひとつだけ知っておきたいのは、ローンピーク8より20〜30gほど重くなっていること。Vibramのゴムは比重が重いためだそうです。「軽さ」を一番に選ぶなら、ここは気になるところかもしれません。

(私が履いているのは「ローンピーク8」で、現行モデルは「9+」です)

このほかにも、気になっていた候補が2足ありました。どちらもお店で「横幅が比較的大きい」と教えてもらった靴です。

  • ALTRA Olympus 6 Hike Mid GTX……クッション性と防水性に優れたモデル。こちらはまだ履いていません。
  • KEEN ウィメンズ ターギー エイペックス ミッド ウォータープルーフ……ショップで勧められて試着し、横幅は確かに大きめだったので購入しました。ところが、いつものようにヤマップのインソールを入れて履いてみると、インソールの厚みで横幅が狭くなり、当たって痛くなりました。 靴が悪いというより、組み合わせがよくなかったのだと思います。富士山は結局ローンピークで登り、キーンは雨のときの予備として背負って行って、一度も履き替えていません(→ 富士山の持ち物と服装)。

幅が合うかどうかは人それぞれで、私の場合は幅が大きめの靴でも、インソール次第で合わなくなりました。靴難民は、まだ続きそうです。

最後に:
これからも愛用していきます

ローンピーク8を履いて山を歩く筆者

ローンピーク8に出会えたことは、私の山行や旅、そして日々の歩きにおいて、間違いなく大きな転機でした。

ローカットでは、もう探さなくていい。 そう思える一足に出会えました。ミッドカットの靴探しはまだ続きますが、この靴はこれからも愛用していきます。

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