【レビュー】ミレー ティフォン50000ストレッチジャケット
雨の日だけじゃもったいない!
私の山行で一番出番が多い一着


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購入から3年。雨の日の登山を避けているはずの私が、なぜこのジャケットを「ダントツ使用頻度1位」に挙げているのか。屋久島の土砂降りの中で証明された、手放せない理由をお伝えします。

正式名称は「ミレー ティフォン50000ストレッチジャケット」。記事内では「ティフォン50000」または「ティフォン」と呼ばせていただきます。

レインウェアの概念を変える
「しなやかさ」と「蒸れのなさ」

立山黒部・大観峰でティフォンを着用

ティフォンを語る上で外せないのが、その圧倒的な快適さです。

  • 蒸れにくい: 独自の生地「ティフォン50000」が、内側の湿気をどんどん逃がしてくれます。3年着ていて、蒸れると感じたことはありません。多湿の日は、体から出た汗や熱がジャケットの内側で水滴になる「結露」が起きることがあると聞きますが、それも今のところありません。
  • 内側は全く濡れない: 激しい雨の中でも、ドライなまま。本格的な雨の日でも、安心して着続けられます。
  • しなやか: レインウェア特有の「シャカシャカ感」がなく、ソフトシェル感覚で着られます。登山だけでなく、普段使いにも違和感がありません。
  • 突っ張らない: ストレッチパンツのように「ぐいっと伸びる」生地ではありません。それでも、腕を上げても体をひねっても突っ張りを感じたことは一度もありません。手持ちのゴアテックスのレインパンツ(伸びない生地です)と比べると、その差は明らかです。

162.5cm、
レディースXLを選んだ理由

由布岳東峰でティフォンを着用した全身ショット

私は胸とお尻がしっかりしているタイプです。

普段の服はLサイズですが、今回は「重ね着の上から羽織る」ことを想定して、あえて「レディースXL(日本サイズ)」をチョイスしました。

  • サイズ感: かなりゆとりがあり、中にフリースなどを着込んでも動きを妨げません。お尻周りまでカバーしてくれる安心感があります。

丈の長さはドローコードで調節できるので、心配ありません。

細部まで考え抜かれた
「使いこなし」の機能

ここからは、私が実際に使って感動した、細かなディテールについて詳しくお伝えします。

フードのドローコード調整箇所

フードと首回りにはドローコードが付いていて、自分の顔や頭の形に合わせて絞れるようになっています。フード周りの調整箇所は、首回りとフードの後ろの計2ヵ所です。

首回りのコードをもとに戻す(緩める)時は、生地内にある硬い小さな部品を探して、つまむようにしてボタンを押しながら戻すことになります。私も最初「どうやって戻すんだろう?」と戸惑いましたが、この仕組みを理解すると非常にスムーズです。

また、フードは庇(ひさし)が大きく、帽子を被っていなくても自立してくれます。ドローコードを強く引けば鼻のあたりまで隠れるので、顔が濡れることはありません。

自立するフードのひさし
内側のメッシュ生地

前身頃の裏地にはメッシュが配置されており、汗をかいても生地が肌に張り付きにくく、蒸れを防いでくれます。このメッシュ部分はポケットに繋がっていて、ジッパーを開けることで「ベンチレーション(換気口)」としての役割も果たしてくれます。

スムーズな開閉のための
「ジッパーのコツ」

ダブルスライダーのジッパー

フロントジッパーは「ダブルスライダー」で、上下どちらからも開閉できます。ベンチレーションとしての役目や、足さばきの向上などメリットが多い機能です。

ただ、少しコツがいります。2つのスライダーを一番下まで、「カチッ」と音がするくらいしっかり下げるのがポイントです。スライダーをこれ以上入らないという突き当たりまで入れ、差し込んだ方の裾を片手で下に引っ張りながら、もう片手でスライダーを上げると、スムーズに上がります。

コンパクトに収納する方法

ティフォン50000の収納状態

フードの幅に合わせて小さめに折りたたみ、裾からくるくると巻き上げていきます。最後にフードの中に本体を収め、ドローコードを引き出してループにかければ完了です。

3年使ってみて|劣化やへたりは?

3年使ってみて|
劣化やへたり・加水分解はある?

3年使った内側メッシュの状態

ティフォンは決して安い買い物ではありません。だからこそ、「実際どれくらいもつの?」「経年劣化で防水は落ちない?へたってこない?」と気になっている方も多いはず。3年経った今の正直なところをお伝えします。

防水性は変わらず健在で、目立った劣化は感じません。雨の中での信頼感は購入時と同じで、まだまだ現役です。見た目も大きな変化はありません。

3年経ってもへたりを感じないのは、もしかしたら日頃の保管方法が良かったのかもしれません。使用しなかったり、洗うまでもない時でも、必ず陰干しをして、風通しのいいところで、ハンガーにかけて保管しています。湿気を残さないことが、長持ちにつながっている気がします。

心配していた加水分解も、今のところ起きていません。 裏地が剥がれてポロポロしたり、内側がベタついたりといった症状は、3年経った今も一切ありません。

強いて言うなら、内側のメッシュ生地がポケットと繋がっている構造のため、メッシュ部分が少し「つれて」きました。機能には影響ありませんが、長く使う方は知っておくと安心かもしれません。

お手入れと撥水ケア|洗濯方法と撥水しなくなったときは

ファイントラック オールウォッシュ

私が使っている洗剤はファイントラックの「オールウォッシュ」。おしゃれ着用洗剤でも洗えますが、撥水・透湿性能を保ちたいなら、アウトドアウェア専用の洗剤がいいみたいです。

洗うときはジッパーをすべて閉めて洗います。なお、柔軟剤や漂白剤、蛍光増白剤は、せっかくの防水・透湿性能を落としてしまうので避けています。 脱水せず、バスタオルで水気を拭いて乾かします。

もし「雨をはじかなくなった」「表地が水を吸って重い」と感じても、防水膜の寿命とは限りません。皮脂や汚れで表面の撥水加工が弱っているだけのことが多く、次の順番で回復できます。

  • ① まず洗う: 汚れは撥水の大敵。上の専用洗剤で洗うだけで戻ることもあります。
  • ② 熱を加える: 撥水加工は熱で再び立ち上がります。薄手の綿生地越しに低温アイロンか、ドライヤーの温風を10cmほど離して。私もお手入れの仕上げに数回試していて、これだけで十分なことが多いです。
  • ③ 撥水剤で再加工: それでも弾かないなら、つけ込みタイプのファイントラック ウォーターリペルなど。私はまだ未使用ですが、効果が持続するそうです。

表地のベタつきや剥がれがある場合は、撥水回復では戻らない=買い替えのサインです。

(毎回は洗わず、汗・汚れの時のみ。アイロンも数回程度です。)

雨の中で実際に着て歩いた日の記事はこちら→

現行モデルはさらに進化

私が3年愛用しているのは旧モデルで、耐水圧は20,000mm。一般的な登山用としては十分な数値で、雨の中の山行で内側が濡れることはありませんでした。

現行モデルでは、耐水圧が30,000mmにまで向上しています。旧モデルでも十分な性能でしたが、現行モデルなら、より過酷な悪天候でも安心して使えるはずです。

3年使ってもへたりを感じない耐久性。そして、さらに進化した現行モデル。これから購入される方には、迷わず最新モデルをおすすめします。

最後に:レインジャケットの枠を超えた汎用性

実は、雨の日に使ったのは10回にも満たないかもしれません。それなのに、私のギアの中で使用頻度はダントツの1位。

寒い時の防寒着として。風が吹いた時のシェル代わりとして。しなやかな着心地で汎用性が高く、普段着として着ていても、きっと誰もレインジャケットだとは気がつかないでしょう。

山でも、日常でも。ティフォン 50000は、私の「一山一会」を支える最高の相棒です。

深夜の富士山でも、風よけとしてこの1着に助けられました。

この日の記録はこちら→

重ねている保温着のレビューはこちら→